NPO法人フリースクール
阿波 風月庵 -ふうげつあん-

反抗としての家出 と 自殺願望

かぜさんの「体験談」;4

死のうと決心しますが、なかなかに死ねないわけです

私の反抗期は、19歳の大学退学を、自分で決めてきて、父親を怒らせたところからが、始まりといえます。

20歳代は、「このままではいけない」という考えから、何かしようとするのですが続かず、次々と仕事を替える、その度に引越しをするといった具合でした。

次々挑戦するのに続かないのです。
そこで死のうと決心しますが、なかなかに死ねないわけです。

「もう一度、大学に行こう」と考えますが、親には言えません。

考えに考えた末に、家出をする。
記憶に残っているものだけで4回の家出をしています。

家出も回避行動ですが、こと生きることに対しては、前向きな行動なのかもしれません。
言い換えれば、私は死ねないから、家出をしていたと、思うからです。

自殺願望は、高校時代からありました。

登下校時に自転車をこぎながら「ふっと、川に落ち、死ねたらいいのに」と思います。

バスで「自分がここに居る」実感が持てず、現実なのにテレビを見ている感覚でした。

ラジオ番組「自殺体験を語る」を、よく聞いていた

そんな私が、東京で気になって聞いていたラジオ番組「自殺体験を語る」がありました。

今も記憶にある体験物語は、好きな音楽を聴きながら、睡眠薬を呑み、死のうとしていたそうです。
記憶が途切れて、レコードが終わる音が、遠くから聞こえ、現世に戻されたそうです。

「自殺」関連の本も、次々と興味を持って読んでいました。

20歳代の何度もの家出は、自殺願望を延長させた逃避行だったのでしょうか?

そんな自分の体験から、家出をする若者は「自死を選ばない」ということを、うっすらと信じています。
これは、私見に過ぎません。  かぜ