NPO法人フリースクール
阿波 風月庵 -ふうげつあん-

存在感を育てる適度な刺激

愛され、見守れている実感

どうして何事も続かないのか、何故やる前から出来ないと、決め付けてしまうのか?  ご本人・ご家族・支援者が、各々の立場から、その意味を考え込んでしまいます。

色んな経験をしたいけれども自信がない、きっと出来ない時が来るからと確信を持っている様に見える。自信を持って行動出来るようになるには、がむしゃらに自信を持てというよりも、自分の存在に価値を感じ、周りの誰かから愛され、見守れている実感「愛着の実感」を得ることが先なのです。

存在の実感は、子宮の中で長い時間、羊水の中で浮かんでいた身体に、出産時の産道を通る時の、母体から締め付けられ、全身を抱きしめられた刺激が、存在感というものを感じさせているというのです。そして、赤ちゃん時代に周りの大人から、沢山の関わりを貰い、その刺激が赤ちゃんの存在感を養い、愛着の形成が進むのです。

充分な関わりで愛されている赤ちゃんは、成長と共に、自信(存在感)を確かなものへと育っていくことができます。

性格や心理・体力を育てる種

大人になっても同じで、心や身体が適度な刺激に触れることで、存在感と自信が蓄えられていくのです。

それでは、ひきこもり状態とは、お母さんの子宮の中にいるような安全と安心を保っていると例えられます。ひきこもり状態が長いと、心理的に自己存在感を見失っている状態と考えられます。ですから、適度な刺激(様々な言葉掛け、働きかけ、体験すること)を受け続けることで、自己存在感を育て、自分の考えや・言葉・行動に自信を持つことになると考えています。

適度な小さな刺激の継続は、ご本人の性格や心理・体力を育てる種となることでしょう。

時々のご本人に応じた刺激を、支え合うことで、ご家族が共に育ててもらいたいのです。  かぜ