後からの声掛け
行動の前には一切言葉にしない
具体的に家族(親)は、本人にどう接したらいいのでしょうか?
出来る限り本人に任せ、本人の興味、感情気持ちに添って、後から声掛けて言葉にすることです。
「後からの声掛け」というのは、先々心配して注意をしない、「ああしろ、こうするな」を、
行動の前には一切言葉にしないことです。
心配するのは親として当たり前のことですが、それをいつの時点で、どう言葉にして、どんな雰囲気で伝えるのかで、その効果は歴然と違ってきます。
安心と信頼が育っている
それ(心配の言葉)を先に伝えると、ご本人から拒否され、反撃され、無視されるようになり、さらに深刻な状態と進み、会話が一切なくなってしまう事にもなりかねません。
それ(心配の言葉)を、後から伝えることは、ご本人に関心を持ち、信頼しようとする誠意として受け取ってもらえるようになりますと、安心できる会話へと進んでいきます。
本人のどんな行動でも、親の価値観で判断せず、何がキッカケで、どんな気持ちが生まれ、どういう風に考えて、だからどう決心したのかを、丁寧に観察し、言葉にせず、見守り続けています。
すると、それらの心の変化が見えてくると思います。そして、
実際にやってみてどうだったのかを行動後に、興味を持って、ご本人からお話を聴いていきますと、そこに安心と信頼が育っていることに気づかれることでしょう。
時期と言葉と順番を少し工夫
その後で、心配していた気持ちの中から気になる一つだけを選び、「お父さん(お母さん)としては、ここが心配だったな」と、一言だけ付け加えておきましょう。
「あなたの考え、あなたの気持ちを大切にしたい」という家族(親)の気持ちを、言葉にせず、守りを続けてください。後から伝えることで、ご本人の自分への信頼も育ってくるはずですから。
貴方の味方でいたいの気持ちを、言葉にする時には、せめて誠意が伝わればという謙虚な態度で、表現の時期と言葉と順番を少し工夫してみて下さい。 かぜ