NPO法人フリースクール
阿波 風月庵 -ふうげつあん-

気持ちを動かすから、始める

誰かと遊ぶことが コミュニケーション・リハビリ

まず、したいことは、笑うこと

ご本人とゆったりとした気持ちで、お話ができるようになったら、次は一緒に遊ぶことに挑戦してもらいたいのです。

長いひきこもり生活から脱出して、まずしたいことは、笑うことのようです。久しぶりに始めることは、何気なく一人でテレビを観始めることです。それも決まって、お笑い番組が多いです。

横に座り、観ている番組を、何も喋らず、一緒に観ることから始めてください。同じ部屋の中で、お互いが、必要以上に気を使うことなく、一緒にいられることに慣れていくための練習(リハビリ)なのです。

言葉を発する練習(リハビリ)

長く話をすることをせずに暮らしていると、久しぶりに話をし始めた時に、いわれのない不安を感じてしまいます。話すことが不安という状態は想像することが難しいでしょう。私達は頭に浮かんだことを言葉にすることは自然に出来ると思い込んでいませんか?

ご本人さえ、話そうと思えばいつからでも会話が出来ると思い込んでいます。でも、実際に、誰かに声をかけてみると、何故か不安になり、冷や汗が吹き出て、話すことに戸惑いを感じてしまいます。

何年も、言葉を自由に発しての会話をしていない人は、誰であっても、会話をする 練習(リハビリ)が必要なことを知らないのです。

1対1の会話から、3人以上の会話へ

そこで、お互いが適度な会話で、必要以上に気遣いをしなくてよい場面が生まれるのが、

「遊ぶ」という場なのです。

一緒に遊ぶことで、勝った、負けたも含め、楽しいや悔しいといった感情表現が出ます。

言葉がなくても、コミュニケーションが、表情から始まります。

出来れば、1対1のものから始めて、慣れてきたら、人数の多いものへと進めたらよいと思います。

参加する家族も、自分が楽しくなってくるような工夫が求められます。

楽しい時間(回数)を増やす

今までは家族さえも避けてきたのですから、家族と一緒に過ごす時間を持てたことに、「ありがとう」のねぎらいの一言を忘れずに伝えてあげてください。

「遊び」の時間を一緒に過ごすことで、家族間のコミュニケーションが増えていきます。

社会に出てからも、自ら楽しい人間関係を広げる力を養っていけると思うのです。

もしかしたら、長年、家族が一緒に「遊ぶ」ことを忘れていませんでしたか?   かぜ