「不登校」という有給休暇→後からの声掛け
喪に服す
以前聞いた話で、中国の科挙が行なわれていた時代のことだそうです。
家主が亡くなった時に、その後を継いだ家主になる人は、1年間休みがもらえる制度が、「喪に服する」という起源らしいのです。
後を継ぐ家主は、先代時代を振り返って、今後の家の行く末や己の生きる道筋を、模索する一年として過ごすのだそうです。
ある会社では、勤続15年を超えると、1年間の有給休暇がもらえ、仕事以外の何を
してもよいらしいのです。
社会人として、日本人として、世界人として幅のある学びを身に付けて、再び会社に貢献すると共に、社会に貢献できる社会人になってもらいたいと言うことらしいです。
「不登校」という有給休暇
不登校・ひきこもりは、長い人生において、喪に服する一年間と同じではないか?!
ただ、1年なのか、3年なのかは別として。
これまでとは違った、今後、本人に合った生き方を考える、新しい挑戦を準備する、
そんな1年を、親にも、学校にも、社会からも、与えてもらいたいのです。
まず、不登校になったのなら、1年間の有給休暇を与える制度(希望留年・自主休学等)を、文科省にお願いしたいと思うのです。
後からの声掛け
具体的に家族(親)は、本人にどう接したらいいのでしょうか?
出来る限り本人に任せ、本人の興味、感情気持ちに添って、後から声を掛けて、気持ちを言葉にして、穏やかに伝えることです。
「後からの声掛け」というのは、先々心配して注意をしない、「ああしろ、こうするな」を、行動の前には一切言葉にしないことです。
心配するのは親として当たり前のことですが、それを、いつの時点で、どう言葉にして、どんな雰囲気で伝えるのかで、その効果は歴然と違ってきます。
それは本人に関心を持ち、信頼しようとする意思表示でもあります。
本人のどんな行動でも、親の価値観で判断せず、何がキッカケで、どんな気持ちが生まれ、どういう風に考えて、何をどう決心したのか、そして、実際にやってみてどうだったのかを、行動後に、興味と信頼を持って、丁寧に、冷静に聴いていきます。
その後で、気になる一つだけを選び、「お父さん(お母さん)としては、ここが心配だな」と、一言だけ付け加えておきましょう。
「あなたの考え、あなたの気持ちを大切にしたい」という見守りを続けてください。
貴方の味方でいたいの気持ちを、言葉にして、せめて誠意が伝わればと工夫して下さい。
そんな祈りのような想いは、時とともに伝わっていくと思うのです。 かぜ