不登校・ひきこもり 長期について
他者とのやり取りを出来るだけ避けています
長期というのは、3年以上での、ひきこもり生活:社会や人との関わりを、明らかに避け続けている状態を指しています。
ひきこもり生活といっても、本当に多様で、一人一人違っています。幼馴染の一人とは会って遊び、話もする。好きな本屋に車で出かける。決まったコンビニには行ける等です。家に、部屋に引きこもっている方は少なくなっています。
車で出かけても、人に声をかけることはせず、家に帰るまで他者との会話を避けています。
友達は一人か二人です。遊び仲間、仕事仲間、異年齢の知人友人はいないのです。遊びに誘われても、自分から誘う気がまずありません。
生活の中で、意思や気持ちの伴った他者とのやり取りを出来るだけ避けています。無言で生活出来るように、自分や、周りを少しずつかえてきています。自分なりのギリギリの生活を維持しています。
練習(リハビリ)が、必要!
お年寄りが足の怪我で、歩けなくなった時、除々に段階を進める歩く練習(リハビリ)が、必要なのは、誰もが知っています。 同じ様に、人と会わず、会話しない時間が長期間になると、人に会う戸惑い、人の中に行くことにさえ緊張します。これは普通に、誰もがする反応なのです。
出来ないから単純に精神症状と判断し、仕事なんて出来ない、人生は終わりだ。この判断は短絡的です。
人と会うこと、話すことも、練習(リハビリ)が、必要なのです。 練習(リハビリ)を段階的に進めていくことで、ゆっくり、自信が身についてきます。
ある意味、心の病気かも?
長期にひきこもり状態を維持している人は、一度は、いや何度も自死について考えたことはあると、自分の経験では、そう思うのです。一体、自分はどうなったのか、「誰か教えてくれ!」と心で叫んでいます。
その状態のまま日々が過ぎていきます。社会的に生活することがうまく出来ない。生きることが不安になっているのですから、「ある意味、心の病気」かもと、考えたこともある筈なのです。
逆に、何らかの心の病気で、治療や訓練・支援が必要と考えて当然です。そして、健康な生活を過ごすために、そのサービスを受ける権利があり、社会で健康に活躍出来る希望を持とうと考えてよいと思います。
支援も、本人主体で考えてくださる様に
長期にひきこもっている人が、自分だけできっかけを活かし、動き出すのは難しいです。ご本人もご家族も、そう思うことの方が、そろそろ妥当なのではないでしょうか。
私たちが活動を始めた20年前からすると、公的支援は受けられ易くなっています。 その種類や、方法や、関係機関も、明らかに増えています。
それだけでなく、支援への考え方も、ご本人主体で考えてくださる様になっています。
その信頼を持ち直す為にも、身近な所に、
相談に行ってみて下さい。
そして、正直なところを、素直な気持ちで、困っていることを訴えてみて下さい。
その想いを受け止めて、一緒に動き出して下さる所は、きっとある筈です。 かぜ