生きる力の バランス感覚 活動の現場と生活から;5
豊かさに繋がる生き方が身につく
カウンセリングについて考えてみます。
カウンセリングは、まず、聴くということが一番大切だと考えます。
そこでは、アドバイスや答えを出しません。
何故なら、その答えはカウンセラーの答えになってしまうからです。
私達は、本人が自分で答えを出していくことを大切に考えています。
出た答えも評価はしません。総合的に大局に判断をしながら、本人がどう身につけていくのかを、これから一緒に試行錯誤する役割を担っています。
それが、自立を育む支援関係と考えます。
カウンセリングで心の治療が出来ますか?と、問われました。
身体的な治療においてもそうですが、基本は自己回復力:本人の持つ生命力が、身体的病とか、心の偏りを、修正していくものだと考えています。
課題に見合った力が、養われているのか、これが解決の方向に向かい進んでいるのかの判断を、ご本人よりは総合的に判断できると信じて、私達がその役割をさせて貰っています。
これは、ご家族に対しても同様なのです。
肉体的な治療において、例えば、病になり、治療なしのままであれば1年間かかることが、6ヵ月とか、短期間で安定した状態に回復することも治療と考えてよいでしょう。
また、その病が完全に治らなくても、補助具とか、人に助けを貰うとか、何らかのカバーをする・してもらう方法を身につけて、前の重い状態よりも、軽い状態での生活が出来ることは、治療が進んだと考えてよいと思います。
病と言う状態を悪いことだから、その全てを治療するのが望ましいとの考えもあります。
しかし、残された能力の何割かと付き合いながら生きるという考え方もあります。
東洋的な考え方です。
マイナスの経験を、バランスを知る柔らかい生き方に
何事も、全て解決するということよりは、人の持つ悩みや苦しみも捉え直して、生きる力の+-バランスをとることで、健康を維持するという考え方といえます。
特に、心との付き合いではそこを忘れてはならないと思います。
せっかく経験した負の遺産・マイナス部分をいかに保存しながら、その経験をしたからこそ身についた豊かさを知って、バランスのとれた柔らかな生き方を身につける作業が、求める支援関係といえるかもしれません。
私達は、心と付き合っていく(=心をそのまま受け入れ、前よりは生きやすくなる)為に、共に歩む役割を担える者になれたらと願い、活動を続けています。 かぜ